本日のテーマ
【食べ物の価値を心に置く】
幼いころから母に、
生き物の命…
食べ物…
物…
を大切にしないさいと教えられてきました。
だからでしょう、食べ物を粗末にすることに抵抗がありました。
茶碗によそったご飯は、一粒も残さず食べる習慣があるのは母のお陰です。
母は、わたしが幼少のころにこんな教えをしてくれました。
「いただきます」「ごちそうさま」には四つの感謝があるんだよ。
一つは、すべての食べ物は生きていて、その命をいただく感謝。
一つは、その食べ物を作ったり、漁をしてくれたりする農家の人や漁師さんに感謝。
一つは、食べ物を買うために、働いてお金をかせいでくれている家族に感謝。
一つは、食べ物をおいしく料理してくれる家族に感謝。
だから、「いただきます、ごちそうさま」に、感謝の想いを込めて言うんだよ。
残念なことに、このありがたい教えと裏腹に現代社会では…
命ある生き物からいただいた大切な命と、食に携わる皆さんの想いと手間暇や労力のかかった大切な食べ物が無残にも捨てられてきました。
まだ食べられる食べ物が廃棄され続けています。
その量は、世界で生産量の3分の1にあたる13億トンが毎年捨てられていて、日本では、東京都民1300万人が1年間に食べる量が捨てられています。
平成29年の推計によると、国内の捨てられる食べ物612万トンのうち、家庭から284万トン(46%)、企業から328万トン(54%)です。
この612万トンは、東京都民が1年間に食べる食料のほぼ同じ量になります。
612万トンは、日本人1人あたり132グラムのおにぎりを毎日捨てている計算になるほどです。
家庭の食べ残しの原因は「料理の量が多すぎたから」が7割を占めました。
71.7% 料理の量が多かったため…
11.2% 食事をとらなかった人がいたため…
10.5% 味がよくなかったため…
8.4% 嫌いなものが含まれていたため…
8.2% 体調不良の人がいたため…
無駄を出さず、食べ物を極力捨てないやり方や仕組みはあるはずです。
このことも積極的に進める必要がありますが、
まず、わたしは原点を見つめてみたいと強く思いました。
原点とは、「母が教えてくれた四つの感謝」です。
食べ物を粗末にすることにより、
大切な命を人間に提供してくれた生き物たちはどう思うか?
想いと労力を使い懸命に食べ物を栽培したり、漁や生産加工してくれたりする人たちはどう思うか?
食べ物を買うために汗水してお金をかせいでくれた人はどう思うか?
おいしい料理に心を込めて作ってくれた人はどう思うか?
何をやるべきかが見えてきました。
どこに心を置くかです。
わたしは、食べ物の価値を今一度心に置くことにします……。